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『MUTANT(S) on POST/PHOTOGRAPHY』

キュレーション:多和田有希+後藤繁雄
アーティスト:
伊藤雅浩 Masahiro Ito
追立大地 Daichi Oitate
沖野颯冴 Sosa Okino
大澤一太 Itsuhiro Osawa
神谷拓範 Takunori Kamiya
北桂樹 Keiju Kita
柴田眞緒 Mao Shibata
新開日向子 Hinako Shinkai
高橋順平 Junpei Takahashi
多和田有希 Yuki Tawada
R E M A
平等菜々理 Nanari Hirato
藤本流位 Rui Fujimoto
山神美琴 Mikoto Yamagami
吉田コム Com Yoshida
渡辺晃介 Kosuke Watanabe
向珮瑜 Peiyu Xiang

2021年3月に開催された展覧会「写真は変成する MUTANT(S) on POST/PHOTOGRAPHY」のアーカイブブック。
「写真は変成する MUTANT(S) on POST/PHOTOGRAPHY」は、後藤繁雄と多和田有希が主宰する京都芸術大学の写真・映像コースに所属する学生を中心とした特別講義のゼミから、17名のアーティストを選抜したグループ展であり、コンテンポラリー・アートの一領域である現代写真にフォーカスしたものです。


「写真は変成する」text by 後藤繁雄

密室の中で、変成体が生み出される。単体ではなく複数で。モダンもポストモダンも、「今ここ」で、全てが失効し停止してしまった時に、しかし我々は、自らがミューテーションをせまられる事故的状況を得たのであった。
それは、メルトダウンをともなうカタストロフから10年。異常気象が常態化した「今ここ」で、さらにcovid19による事態が待ち構えていようとは誰も予想だにしなかった。
コンテンポラリーという名のカオスの中で、我々は率先して「分裂」と『融合』の実験のなかに身をおかなければならないだろう。ノーマンズランドこそが我らが生の揺籠なのである。
都合の良いことに、我らには変成体としての「写真の拡張」がある。リアルも虚構も仮想もマテリアルも、前例のない「分裂」と「融合」による攪拌作業にとりかかることが出来るから、そこから個別のメソッドを捏造すればよいのである。
このMUTANT(S) on POST/PHOTOGRAPHYは、そのメソドロジーのショーケースだ。17個の変成体、ヴァリアントの集合である。
生存するもの、停止するもの、死滅するものが出るだろう。しかし、我らが「来るべき写真POST/PHOTOGRAPHY」は、ミューテーションの果てに生き残る可能性をもつことになるのである。

発行元:アートビートパブリッシャーズ supported by FUJIXEROX
発行日:2021年7月発売
サイズ:318×236mm
ページ:40ページ
価 格:3,850円

MUTANT(S) on POST/PHOTOGRAPHY

¥3,850価格
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